クツづくりに必要不可欠な木型を使わずつくるスタイルの、ひらめきから生まれたシューズです。

ある時、いつものように教室の生徒さんのクツの型紙をつくった時のこと(ちょっとかわったクツでした)、このつくりだったら木型につり込まなくてもクツになるなぁと、さらに、木型を使わないなら直接足に合せて余分なところをなくすことができると。
パッと何かが開いた感じでした、木型使わずクツができる!!
さらに、充分な厚みとしなやかさを持ったイタリアのバタラッシ社のプエブロという革との出合いが、その想いを加速させました。木型を使わないので芯を入れて堅くすることができないので、しっかり足をおさえてくれる革が重要でした。
まずは前後に分かれたサンダルから始め、そのうちサンダルの前と後ろをつなげてスリッポンができ、さらにTストラップができました。

ここでまた出合いが。
たまたま入ったお店に置いてあった革のスリッパ(非売品)の縫い方気になりました。これなら空間ができるから足入れしやすくなるなあ、でもどう縫ってる?手が入るの?ソダテルシューズ、次のスッテップでした。さっそく外羽根で試作、頭で考えるより手を動かしてみれば、なーんだできるじゃないか。それからいろいろ試行錯誤して現在のカタチ、アウトステッチとインステッチ(そんな用語あるかな?)の併用となりました。

実際、カタチになったものに初めて足入れした時はキツキツであ〜と思いましたが、何度か履いたり脱いだり繰り返すとそれだけで足のカタチになってきました。2〜3日歩くと何とも言えない快適なフィット感となりました。
木型のかわりに直接足で履き、歩くコトで革がそのカタチを形状記憶してくれると確信しました。
革をきって、穴をあけて、手で縫いあわせ、天然ゴムをはる、というほんとうにシンプルなクツ、足が革を育て、革がそのカタチを育てるクツ,それがソダテルシューズです。

この10年20代〜70代の大勢の方々に興味を持っていただき、自らの手でつくり、履いていただいています。
その時のみなさんの笑顔を見るたびに、やるじゃないかソダテルシューズと。
これからも自分の足と相談しながらソダテルシューズを育てていきたいと思います。

ソダテルシューズは教室あるいはサンデーワークショップでつくれますので興味がある方はぜひ一緒につくりましょう。